アパレル業界で意識した活動が進む「サスティナブル」とは

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アパレル業界は世界で2番目の環境汚染産業と言われており、大量生産・大量消費ではなくサスティナブル(持続可能)な産業への変化が注目されています。多くの消費者がファッションにサスティナブルを取り入れたいと考えるようになり、サスティナブルがアパレル業界において大きなビジネスチャンスになるかもしれません。

アパレル業界におけるサスティナブルとは

サスティナブル(sustainable)の意味は、「持続可能であるさま。特に、地球環境を保全しつつ持続が可能な産業や開発などについていう。」とされています。大きく分けて①環境②人権③平和があり、資源の無駄を極力削減して製品を開発したり、適正な賃金を労働者に支払ったりすることが例として挙げられます。

このサスティナブルの考えがアパレル業界で注目されています。アパレル業界におけるサスティナブルとは、下記3つの条件を満たすことです。


「製品が環境に配慮されている」

「公平や雇用形態、安全な職場環境が確保されている」

「動物の権利が守られている」


リサイクル品を使って作られたファッションアイテムは、環境問題に配慮して作られたといえます。また、廃棄物や不要なものを使用してより価値の高いものを生み出すという、アップサイクルの考え方を取り入れることもサスティナブルの一つです。

ファッションアイテムが生産される発展途上国では、劣悪な労働環境で、低賃金で働かされていることもあります。有害物質が流れており、靴を履いていないといけない工場内で、現地のスタッフや子供は裸足で歩き回っていることもあります。労働者の基本的な人権が守られていることは重要な条件の一つです。

ファッションアイテムに使われるリアルファーは、動物たちを数ヶ月間狭いゲージの中で飼育し、時期がきたら殺して剥がしたものです。生きたまま剥がすこともあるといわれています。これらはサスティナブルな考えに反しており、動物の命を尊重することも重要なことです。

なぜアパレルでサスティナブルが注目されているのか

サスティナブルへの取り組みが注目されている背景の一つが、2015年の国連サミットで「持続可能な開発目標(SDGs)」が採択されたことです。実は、「持続可能な開発」というテーマは以前から議論や目標設定が行われてきました。しかし、その多くは国やNGOが主体となる内容であったため、企業や生活者レベルまで自分事化されにくいという課題を抱えていました。

上記のような点などを解消するため、SDGsは民間企業による取り組みを求め、さらに、発展途上国だけでなく、先進国も抱える課題を網羅することで、全世界的に達成すべき目標として定めることに成功しました。

資源保護や環境面でいうと、アパレル・ファッション業界と関係の深い繊維産業は「世界2番目の環境汚染産業」(国連貿易開発会議調べ)であり、CO2の排出量が全業界の10%を占め、大量の水資源を消費しています。また、人権や労働環境面でいうと、ファッションアイテムが生産される発展途上国における低賃金労働者の問題なども指摘されています。このような状況を受け、欧米を筆頭に大量生産・大量消費のファストファッションから持続可能性を意識したサスティナブルファッションへのトレンドが発生し、大手アパレル・ファッション企業の参画が進んでいます。

産業界だけでなく、生活者レベル(特に若い世代)においてもサスティナブルが注目さています。SDGsの採択や生活者にとって身近なアパレル製品が生産される過程で、どれほどの社会的・環境的代償が払われているかを伝え話題となった映画『ザ・トゥルー・コスト』などの影響もあると考えられています。

ビジネスチャンスになりえる「サスティナブル」

WWFジャパン(世界自然保護基金ジャパン)と連携することを発表した豊島株式会社(以下、豊島)が全国の15歳~49歳の男女1,089名を対象に実施した、洋服・ファッションに関する環境意識調査では、70%以上の消費者がエシカル・サステナブルを取り入れたいと考えていることが分かりました。その理由のうち割合の多いものから順に、「社会貢献に興味があるから」が69.4%、「自己主張・表現のため」が25.5%、「トレンドだから」が21.0%でした。

エシカルは「倫理的な」という意味で、倫理的な活動の一環として環境を配慮して作られたという意味合いで使われています。サステナブルは前述のとおり「持続可能な」という意味です。これらのことから、アパレル業界において、多くの消費者が倫理的な観点や環境的な観点から持続可能であるかどうかに注目していることがわかります。

そういった消費者の意識に合わせて、アパレル業界の企業もサスティナブルを取り入れざるを得ない状況にあるといえます。大量に生産するため、大量に廃棄せざるをえなかったファストファッションもいま、サスティナブルなビジネスに転換しようとしています。ZARAは25年までにコットン・リネン・ビスコース・ポリエステルにおいてはすべてオーガニック、よりサスティナブル、またはリサイクルのものを用いると発表しています。

ファストファッションと同様に、染色やブリーチの過程で地球を汚してきたデニム業界も変革しています。プレミアムデニムブランドのAGは、工場用水の再利用に取り組み、19年にはついに自社工場で完全循環のウォーターフィルタレーションシステムを構築しました。オランダのG-STAR RAWは100%オーガニックコットンを使用し、いままで水を使用していたウォッシュ・ダメージ加工にレーザーやオゾン技術を活用するなど、サスティナブルなイノベーションが多く見られます。

これまではビジネスマンの服装は値段やブランドで良し悪しが判断されることが主流でしたが、今後はサスティナブルであるかどうかも基準になるのではないかと考えられています。WWFジャパン(世界自然保護基金ジャパン)はパンダマークのタグを発行しており、これは「オーガニックコットン、BCIコットン、Tencel(テンセル)を90%以上使用した製品」に付けられます。このパンダマークはサスティナブルな商品であるかどうかの一つの基準となり、今後浸透していく可能性があります。

サスティナブルなファッションアイテムを生産する企業であればあるほど「ブランド力が高い」と判断されるようになるかもしれません。これまでとは消費者の価値観が変わることで、新たなビジネスのチャンスが生まれることが期待できます。他にも、エコ素材の活用、古着リサイクル、シェアリングビジネスなど、新たな市場・ビジネスチャンスが次々と開拓されていく可能性が高まっています。

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