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アパレルECのささげ業務とは?重要性やポイント、効率化する方法を解説

アパレル業界における EC の利用はもともと増加していましたが、コロナ禍を経てEC利用率はさらに大幅に増加しました。そのような中で、成果を上げるためにはマーケティング力や商品力だけでなく、基本となる「ささげ業務」も重要となります。この記事では、アパレルECにおいてささげ業務が重要な理由や具体的な内容、各工程におけるポイントについて解説します。

2.5兆円以上の市場規模を誇るアパレル。コロナ禍を経て EC 化率も増加

アパレル業界は2.5兆円を超える非常に大きな市場規模の業界です。もともと大規模な市場である中で、コロナ禍を経てEC 化に取り組む企業が増え、競争がさらに激しくなる可能性があります。ここでは、アパレル業界の市場規模と EC 化の現状について解説します。

約2.5兆円規模のアパレル業界

衣類服装雑貨などを扱うアパレル業界の市場規模は、2022年時点で前年よりも約5%成長し、2兆5,500億円となりました。また、同業界におけるEC化率も伸びており、2018年では、12.96%だったものが、4年後の2022年には21.56%まで増加しています。このように、アパレル業界を含めた物販系市場におけるEC化率は上昇しており、今後のさらなる市場の拡大も十分に見込めるといえるでしょう。

出典:経済産業省「電子商取引に関する市場調査」(2023年8月)

EC化率はコロナ禍を経て大きく増加

2020年の新型コロナの感染拡大以降、外出を控えたり、店舗での人やモノとの接触を避けたりするといった、新しい生活様式を送る人が大きく増えました。このような背景もあり、前述のとおり・アパレル業界におけるEC化率はここ数年で大きく上昇しています。新型コロナの感染が落ち着いた現在、実店舗に客足は戻っているものの、一度定着したECが大きく衰退することは考えにくいでしょう。

今後は店舗での売上だけでなく、アパレルEC領域でいかにして売上を伸ばすかが重要となり、さらにオンラインとオフラインを統合してより良い顧客体験を提供する「OMO(Online Merges with Offline)」の重要性も増すと想定されます。

では、このようなニューノーマル時代において、アパレルECで勝つためにはどうすればいいのでしょうか。ここでポイントとして挙げられるのがささげ業務です。

ささげ業務がアパレルECで重要な理由

アパレルにおける「ささげ業務」とは、「撮影(さつえい)」、「採寸(さいすん)」、「原稿(げんこう)」の頭文字から取った用語で、これらの業務工程のことを指します。

ささげ業務は、以下の理由からアパレルECにおいて非常に重要です。

写真の見栄えによって売上が左右されるため

ECサイトでは、商品の写真が購買意欲に大きな影響を与えます。ECサイトのユーザーはおよそ3秒で商品の良し悪しや魅力的な商品があるかを判断すると言われており、一目見て魅力的だと思われるような写真を掲載することが大切です。商品画像の見栄えが悪ければ、ユーザーの購買意欲を削ぎ、売上が低下する可能性があります。

ユーザーに安心感を与えるため

アパレル商品はサイズ感や色合い、質感(素材)が非常に重要な要素です。しかし、ECでは現物を確認できないため、これらの要素に不安があるとなかなか購入に至りません。そこで、サイズ感(着丈、袖丈、肩幅など)やシルエット、質感などの情報を写真と文章でしっかりと伝え、ユーザーに安心感を与えることが重要です。

返品やクレームを減らすため

ECでは「思っていたものとサイズや質感が違った」「イメージほど質が良くなかった」といった理由で返品されることが珍しくありません。場合によってはクレームをいただくこともあります。返品は多くの手間やコストがかかり、クレームが多いとサイトやブランドの信頼にも関わるため、可能な限り減らさなければなりません。ささげ業務を通じて商品の情報を正確に伝えることで、ユーザーのイメージと実際の商品のギャップを小さくでき、返品やクレームを減らすことができます。

このように、ささげ業務は商品ページの構築に欠かせない重要な業務であり、ECサイトの売上に大きな影響を与えます。実店舗と異なり、ECサイトでは商品を直接確認できないため、ささげ業務の質が高いほど、ユーザーの購買意欲を高められるのです。

「ささげ業務」の内容とポイント

前述のように、ささげ業務はアパレルECの売上を左右する非常に重要な業務ですが、具体的にどのような業務工程があるのでしょうか?ここでは、ささげ業務の概要とそのポイントについて解説します。

「さ」撮影

撮影とは、その名の通り商品を撮影することです。商品の全体像やディティール、モデルが着用したイメージ画像など、商品ページに掲載する画像を制作し、撮影だけでなく画像の編集・加工も含まれます。ただ撮影するだけでなく商品の魅力をビジュアルで見せる必要があります。

一般的に、ユーザーは検索エンジンの検索画面や各アパレルECの検索画面から、任意の条件で検索を行います。この際、検索結果に出てきた商品を1つ ひとつチェックしているケースは稀で、気になる商品をサムネイル(商品の画像)で判断するケースがほとんどです。
そのため、ユーザーの目にとまり、「この商品は良さそうだな」と、興味を引くような撮影が重要となります。もし、写真が暗くて商品がよくわからない、商品の一部が切れていて全体が把握できないといったことになると、ユーザーはなかなか興味を持ってくれません。

撮影する際には、商品の特性、サイズ、デザインなどを踏まえて最適な方法で撮る必要があります。例えば、アクセサリーの商品ページでモデルが着用した全体像のみを掲載してしまうと、デザインのディティールが分からず商品の良さがアピールできない可能性があります。一方で、モデルが着用した全体画像にはコーディネート例を示すことができるというメリットがあります。

また、加工の工程では画像の大きさをECサイトに掲載できるサイズに調整したり、モールでの出品のルールに合わせて「白抜き」(商品の背景を削除すること)をしたりすることも必要です。

以下の記事では、アパレルECにおいて購買意欲をかきたてるような商品画像の撮影のポイントを解説していますので、併せてご覧ください。

「さ」採寸

採寸は商品のサイズを測ることです。サイズは、一般的にS・M・Lといった形で表記されていますが、簡略表示だけでは、ユーザーが正しく判断できません。また、サイズについては各社・各ブランドによって異なるため、同じサイズ表記でも、着用時の感覚が異なるケースもあり、採寸情報は可能な限り詳細に記載することが重要です。特に海外の商品を扱う場合、同じSでもサイズが全く異なる例もあるため、注意しなければいけません。

サイズ表記が曖昧だと、サイズのアンマッチからクレームや返品になってしまうこともあります。クレームは店舗の評判に影響する可能性があるほか、返品商品が多くなると、対応に時間を割かなければならないため、本来の業務に支障が出る恐れもあります。

こういった事態を避けるためにも、商品を採寸し、正確なサイズを提示する必要があります。S・M・Lの表記だけでなく、着丈、身丈、裾幅、身幅、肩幅など具体的なサイズ情報を計測・表記すると、ユーザーがサイズ感をより正確に把握できるようになります。アクセサリーや靴、バッグなども採寸は必須です。

また、採寸はユーザーにサイズ感を伝えるだけでなく、梱包資材の大きさや送料を決める際の判断材料にもなるので、この点でも重要です。

「げ」原稿

原稿とは、商品のキャッチコピーや商品説明文などのテキストコンテンツを制作し、商品の詳細な情報を文字で伝えることです。撮影や採寸により、商品の色味や全体的なシルエット、サイズ感は伝えられますが、写真で写しきれない部分や質感など、伝わらない部分もあります。そこで、原稿を作成し、写真だけでは伝えきれない商品の特徴や魅力を文章で表現することで、不足している情報を補います。

商品説明においては、こだわりのポイントや、着用・使用することでどのような良さを感じられるかといった点を具体的に記載することが重要です。例えば、職人が手作りで製作しているバッグを紹介する際には、以下のような原稿にするとユーザーへの購買意欲を高めることが期待できます。

「このバッグは、熟練の職人が一つひとつ手作業で丁寧に仕上げたこだわりの逸品です。素材には厳選された高級レザーを使用し、伝統的な製法で仕立てることで、上品な風合いと長期的な耐久性を実現しました。使い込むほどに味わい深い表情を醸し出すこのバッグは、きっとあなたのライフスタイルに寄り添い、長年にわたって愛用していただけるはずです。」

なお、原稿を作成する際は、使用する言葉のチョイスに注意しなければいけません。例えば、人によって捉え方が変わってしまう曖昧な表現を使用すると、返品につながりやすくなるでしょう。原稿を作成したら読み返し誰が読んでも同じ印象を受けるかどうか確認してみてください。

時間のかかる「ささげ業務」を効率化し、他業務に注力を!

ささげ業務は、 ECに取り組むうえで非常に重要なものです。しかし、企業が注力するべきは、売上に関連する商品開発やマーケティング戦略だといえます。そのため、「ささげ業務」については、品質を落とさず、効率的に実施していくことが重要です。

また、ささげ業務の効率化とともに留意するべきなのが、各商品の画像素材や、採寸、原稿といった情報の管理です。アパレル EC は取り扱う商品が多くなるため、画像や原稿の管理が煩雑となってしまうことも少なくありません。

このような各種データはアナログ管理でも対応できますが、より効率よく行うのであれば、サービス・ツールの活用がおすすめです。例えば、 3Dモデリングを利用すれば、撮影の品質を統一化でき、撮影時間も短くできる可能性が高いなど、ささげ業務の効率化が期待できます。さらに各モデルの情報と採寸や原稿といった情報を同時に管理できるようなツールを利用することで、ささげ業務の効率化につながります。

以下の記事では、3Dモデリングの作成を外注する際の費用や3Dモデリングのイメージ画像などをご紹介していますので、ぜひご覧ください。

商品作成、撮影、原稿作成を一元化できる小島衣料3Dモデリング

3Dモデリングを導入したいものの、価格面がネックとなり導入に踏み込めない企業も少なくありません。そのような企業には、小島衣料の3Dモデリングサービスがおすすめです。

こちらは、自社で高額なソフトを開発・購入することなく、利用できるため、コスト面での課題をクリアしています。また、デザインのイメージさえあれば、 2Dパターン作成から、モデリング作成までワンストップでサポートしてもらえるため、ユーザーにとっても商品をよりイメージしやすくなるでしょう。

また小島衣料の3Dモデリングは、商品開発過程にデジタルを導入しており、 EC サイト掲載までの一連の作業をワンストップで行います。そのため、業務にかかる時間の短縮が実現するでしょう。また、資材や縫製、物流、さらには在庫が 3 次元化されることによるコストダウンも期待できます。

小島衣料の3Dモデリングサービスの概要につきましては下記のページをご覧ください。

小島衣料が提供するサービスの料金表は以下のリンクでダウンロードできます。
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